12月10日 (金)  硝酸態窒素(自主検査について)

果物の美味しさは糖度で表わされる事が多いですが
葉野菜は硝酸態窒素(野菜に含まれる窒素量)の量が美味しさの数値です
硝酸態窒素が多ければ苦味やえぐみが増し、野菜の棚もちが悪くなります

日本では硝酸濃度に規制はありませんが
都心の高級八百屋では硝酸態窒素の量に(ネギ)1000ppm(NO3)以下の制限を設けています※

私は異なる産地の青ネギを買いデータ用として硝酸態窒素の量を調べています

今回は高知 徳島 福岡の3点をサンプル測定しました

成長点の葉先を測定

福岡 2100ppm(NO3) 
高知 1600ppm(NO3) 
徳島 1300ppm(NO3) 

今回は以上の結果でした




1000を超えるとうまみと日持ちが低下すると言われていますので(某高級店)
硝酸態窒素が低下した頃を見計らってゆっくり収穫しています

有機肥料を使い、ゆっくりと育てることで窒素が切れて数値も低下していきます(肥料切れ状態)

数値基準として
葉先成長点で500以下、茎では限りなく0に近い数値目標にしています
おいしい青ネギを目指すため
収穫前には必ず食べてみて味を確かめ数値測定をしています
数字で見れることで勘に頼ることの無い栽培が可能になりました

科学の進歩に感謝です(次回は土壌のEC検査を紹介します)




※欧州では野菜に残存している硝酸態窒素の量を示す硝酸濃度に規制があり、その基準値は3000ppmです

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